午後3時を過ぎようとしていた。
前方に黒くて長いものが行く手を阻んでいる。
陸から海に向かって、長い長い防波堤が延びていた。
風波も多少あり、防波堤を越えても上がれるところが見えなさそうだった。
ので、今日はここで上陸。
海の横に、大きな屋根のついた建物が見えた。
昨日と同じような集会場だろうか。
あそこで寝られたらいいな…
と、岸に近づくにつれて、沿岸の様子が見えてきた。
マングローブの根っこが見えないほど、ゴミで埋まっている。
陸地もゴミで埋め尽くされ、上陸地点もゴミだらけだ。
屋根ある建物は、食べ物があるところらしかった。
バイクが何台も、行ったり来たりしている。
村と、屋根の建物を結ぶ道路はひとつだけ。
その道の途中に、上陸をしたのだった。
建物の方へ行ってみると、広場に屋台が数軒出ていた。
もうすぐ日も暮れる。明日の朝用のパンとお菓子を購入。
怪しい雲から雨が降りはじめたかと思うと、とたんに土砂降りになった。
ゴミは雨に打たれて、ドロドロになっている。
そこにテントを張ることは避けたかった。
屋根のしたから出たくない程の雨だったため、
夜ご飯はここですませた。
もの凄く味の濃いスーパーミー(インスタントラーメン)は、
冷えた体に元気と暖かさをくれた。
小振りになった頃、テントをとりに行き、
そのまま屋根の下に張らせてもらう。
コンクリートに直寝だった。
尾てい骨が出ているため、仰向けでは寝られないのだが、
右に、左に寝返りをしているうちに、疲れた体は勝手に寝てしまった…
翌日明け方、ゴミを乗せたおじさんが横切る。
ペットボトルなどは、お金になるらしく、集めているようだった。
この場所は、私にとって不快指数100%だった。
気持ちの余裕は、疲れとこの環境に押し倒されていた。
なんでこんなに汚いのか、この状態のままでいるのか。
しかし村人にとってそんなことはなく、
きっとみな快適に、幸せに暮らしているのだ。
自分のいる環境と、他を比るものではない。
自分のところを基準にしてすべてを考えてはいけない。
ここは日本ではなく、インドネシアなんだ。
きっと昔は、ピニールやプラスチックといったものはなく、
そのまま外へ捨てても、自然に還っていたのだろう。
それが今、食べ物はビニールに包まれ、ポリ袋が出現し、
自然に還らないものが身のまわりに増えた。にも関わらず、
ゴミの捨て方は昔と変わらない。きっと日本もそうだったはず。
何十年後かには、変わってくるのかもしれない。
番頭にそういったことを言われ、
そう思えるまでに、数日かかるのだった。



コメント
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不快指数100%と言いながらも、しっかりローアングルで構図をつくって写真を撮っているのに関心しました。パワフルです。
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ありがとうございます。
構図はもっと気にした方がよいと思いつつも、疲れには勝てませんでした。もっとたくさん撮れると思ったのですが…自分が現場にいるということは、そういうことなのだと実感しました。