宮古島~石垣島横断とは?
最短距離、宮古島から石垣島を結ぶと、約100km程になる。
航行予定ルートでは、120km。
この海の間には、何があるのか?
地図を見て、目に留めるのは多良間島である。
丁度、ルートの中間地点にある平らな小島。
まず宮古島と多良間島間60kmの間に何があるのかを見てみよう。
スタートして20km付近から40キロ付近までの間に、深度の高低が多少みられる。
海底100メートル付近に、大きな溝がある。
ここでは波は立ちやすいだろう。
この海域には、強い潮流があることは3年前に経験している。
海底の起伏に、自分達が航行する時間帯の潮流の様子を照らし合わせてみる。
風が強く吹かなければ、航行には最適だ。
今回の潮周りはベスト。
うねりの中、航行になるだろう。
この時期、沖縄特有の季節風(ミーニシ)が吹いている。
流れに対して、ぶつかるような北東風。
3メートルの波が崩れている海になるだろう。
風が吹けば、横波、もしくは後から崩れてくる波の中を漕ぐことになる。
連続して崩れてくるサーフの中を漕ぐ技術が必要だ。
多良間島、周辺の潮流も気をつけなければならない。
風が吹かない時でも、白波が立っているような場所である。
特に、水納島と多良間島の間は、荒れやすい。
南に回りこむ方が妥当だろう。
多良間島と石垣島の間はどうだろうか。
この海峡には、いやらしい場所は少ない。
道中、起伏の少ない大きな海があるだけだ。
石垣島に接近し、海底が浅くなり、島に流れがぶつかることを頭に入れておく。
島のまわりに複雑な波がたつのは、どこでも同じこと。
海のイメージは出来た。
仮に誰かが漕げなくなるような事態が起きても、他の者がカバーをする。
それぞれが、助け合う事の出来るメンバーである。
海に高速の海流があるわけでない。
多少流されたところで、騒ぐものではない。
時速1kmでも動いていれば良い。
夜間航行だけは、一番避けなければいけない。
仮に突入してしまったら、各艇が常に離れないこと。
大波の中で、離れれば見つけるのが困難である。
疲れていなくとも、各艇を縦につなげてしまうことも頭にいれておく。
各自、夜間用のライトを持参。
携帯電話も持参。
発煙灯に、シーマーカー、鏡、装備は万全だ。
緊急事態になるときは、シーカヤックだから起きてしまう事態でなく、
エンジン付きの船でも起きてしまうような事故に出会った時になるだろう。
そこまでの、段取りは出来たいる。
心が折れることなく漕げれば、必ず皆で到着できる。
海を漂っていること、波が高いこと、流れていることを、無闇に不安がらない事。
ゆっくりでも進んでいる、という心持ち。
24時間はかかってもよいという覚悟。
全力を出さないこと。
最悪の状況であれば、気力を振り絞って、困難から脱出する。
これは、自分が遠征を行うとき必ず考えること。
団体でも同じだ。今回のスタート予定は、朝6時出発。
天候が良ければ、12時間内で多良間到着予定。
最長時間でも、15時間とする。
それ以上の航行が予想される場合、出発を見合わせる。
夜間航行を防ぐ為の時間設定である。
今回は、事前に各自が海のシュミレーションをしてくるという宿題があった。
誰もが、同じように海を読むとは限らない。
誰もが、知らない海に向かわなくてはならないこともある。
自力で打開策を考える。
新たな課題を持って挑んだのである。


コメント